追手門学院大学様

授業スタイルそのままでeラーニングを活用できる「タイムライン」

WebClassの新機能である「タイムライン」を活用頂いている、追手門学院大学の原田章先生と杤尾真一先生にお話しを伺いました。

「タイムライン」はどのような授業でご利用でしょうか?

原田先生、杤尾先生
100人規模の授業と、10人から30人規模のゼミで利用しています。学内にはもっと規模の大きい授業もありますが、授業の規模によるタイムラインの使い方に違いはありません。

原田先生
学生は自分のスマートフォンを学内のWi-Fiに接続して授業に参加しています。学生は授業中にスマートフォンを利用する事について違和感はなく、何の問題もなく利用しているようです。

杤尾先生
私の場合はPC教室のPCで利用させています。学生はPC上のブラウザで表示しているのでタイムラインと教材一覧が表示されている状態で見ていますね。

普段どんな使い方をされていますか?

原田先生
主に次の3つの情報を載せています。

  • 今日は何をするのか(授業の概要)
  • 今日の資料
  • 今日の課題

実は同じことを紙でやっている先生方も多いのです。既に私はWebClass上に移行しましたが、他の先生方も、授業スタイルを変えることなくe-learningへの移行が可能になっています。

今日の授業の目標を載せておき、その目標にたどり着くためのステップを書いておく。授業によっては授業中に課題をこなしながら目標にたどり着く、そんな授業を実践することができます。また、タイムラインに資料の一部でも載せることで資料配付が楽になりますし、省力化にもなります。アクティブラーニングの入門編としてタイムラインは最適ではないでしょうか?

杤尾先生
私のタイムラインの活用法として、授業中に言い忘れたことをメモしておいて、授業終了後にタイムラインに補足として載せるようにしています。私も学生も忘れてしまう前に素早く内容の補完ができます。
また学生からはWebClassのメッセージ機能経由で教員への質問が来るので、その回答をタイムラインに載せています。学生は自分が出した質問とその回答が、素早くタイムラインに載ることで他の履修者にも活用され、役に立っていることを喜んでいるようです。

学生にとってタイムラインのメリットは何でしょうか?

原田先生
学生が必要な情報にたどり着くのが早いですね。以前のPC版のWebClassは資料や小テストの位置が離れていて、見つけるのが大変だったり、資料を見ているうちに小テストの位置を見失ったりすることがありました。タイムラインならあちこち探さなくても良いので、学生はいつでもタイムラインの一番上(最新の情報)を見ておけば、今何をしたらいいか一通りわかってついていけます。学生はタイムラインの上から順番に見ていって、必要な情報を探しているようです。

また、1回の授業に関する情報が1画面に収まるぐらいの分量でまとまるので把握しやすいです。紙だと順番がばらばらになってしまいがちですが、タイムラインだと順序づけもできます。一方でデメリットを挙げるとすれば、紙に比べて一覧性が落ちる点でしょうか。

先生方にとってのメリットは何でしょうか?

  • 原田先生と杤尾先生

    左:原田先生 右:杤尾先生

原田先生
e-learningと言うと、LMSに自分のスタイルを合わせないといけないと思いがちですが、タイムラインはその必要がありません。これまでは敷居が高くて踏み出せない先生もいらっしゃったと思いますが、タイムラインならその敷居が低くなると思います。学生の方は使い方を教えなくても自然に使っていますね。

杤尾先生
これまでのe-learningの場合、教材を載せておくだけで、よく間違える箇所や最新の話題を学生に伝える場がありませんでした。タイムラインなら、そんなちょっとしたことを伝えやすくなりますね。私はミニッツペーパーで集めた質問への回答をタイムライン上に載せて、タイムリーにフィードバックができるようになりました。

原田先生
なんと言ってもタイムラインは直感的に使う事ができます。タイムラインに載せる教材の細かいオプションを設定出来ない面もありますが、レポート課題も数ステップで作成できるのは、教員の負担が少なく便利です。タイムラインは座学中心の講義で、学生の理解度を高める工夫を志向している授業で活用すると、教員の負担が軽くなると思います。

紙と比べて良い面は何でしょうか?

原田先生、杤尾先生
課題や資料の順序が時系列で保たれているので、後から整理する必要がありません。また資料を無くすこともありません。紙の資料を使っていたときには、授業に出席できなかった学生のために、わざわざ前回、前々回の資料を教室にもってきていました。それがタイムラインであれば資料はそこから取得すれば良いので、資料配付の労力を省力化する事ができます。

OCRはどのように活用されているのでしょうか?

原田先生
タイムラインを使った授業をメインにしていますが、その一方で紙の良さも理解して併用しています。その場でコメントを書かせる場合には、紙の方が学生も手軽に記入することができますし、手書きの文字からはその学生の情感が伝わってきます。まとまった文章を手書きで丁寧に書く体験をさせることで、就職活動でのエントリーシートの記入など、授業以外にもいい影響があると思います。

また手書きの場合、対面での受け渡しが生まれることからe-learningでは得られない信頼関係の構築といった教育的な効果もあるのではないでしょうか。

学生は電子的に提出したレポートについては、教員があまり見ていないと感じているようです。もちろんちゃんと見ていますけどね。

杤尾先生
私の授業では手書きのレポートを回収して、採点し、スタンプを押すなど一手間かけてOCR経由で返却しています。学生はコメントを付けておくとちゃんと見てくれているようですね。

どのような学生からの書き込みが多いのでしょうか?

原田先生
チャットには、やはり授業に積極的に参加している学生からの書き込みが多いように感じます。授業中は目立たない学生からの書き込みが多いという訳ではないようですね。

杤尾先生
ゼミでグループワークを実施しています。チャットに感想を書くのですが、他の学生の書き込みを真似して投稿する学生はいませんでした。もちろん他の学生の書き込みは見えているのですが、それを真似することなく、独自の文章で書き込んでくれています。

最後にタイムラインについてコメントをお願いします。

杤尾先生
授業で言い忘れたことを書けるのは魅力ですね。早いタイミングで学生に補足できて大変便利です。

原田先生
タイムラインはとにかく簡単に使えます。タイムラインだけでもほぼ問題なく授業に利用できます。はじめてe-learningに取り組む先生には特にタイムラインをお勧めしたいですね。

左:原田先生のタイムライン 右:杤尾先生のタイムライン


※ 掲載内容は2018年5月現在のものです。